―勉強は楽しくないもの―

理想を言えば、子どもが自発的に必要な学習に取り組むのがいちばんいいことです。「この参考書を手元において、この問題集を1日20分ずつやってごらん」。そんな話をするだけで、どんどん勉強ができるようになっていく。

そうはいってもそんなことはめったに起こらないのが現実です。宿題を出してもやってこない、テストの点が悪くても平気、予習・復習なんて夢のまた夢。これはごく普通にみられる光景なのではないでしょうか。

ここでは、「子どもたちにとって、もともと勉強というのは楽しくないもの」をスタート地点として考えてみたいと思います。

―楽しいこと、楽しくないこと―

さて、ものごとが楽しいか、それとも楽しくないか、一体何によって決まるのでしょう。いろいろな要素がありますが、分かりやすいものとしては次のようなものがあげられます。

やらされることは楽しくない。自分から進んでやることは楽しい。

■やらなきゃいけないことは楽しくない。やるかやらないかを選べることは楽しい。

■できないことは楽しくない。できることは楽しい。

■否定されることは楽しくない。認められることは楽しい。

これは、大人でも子どもでも同じことです。仕事や家事、そのほか日常的な場面を思い出してみてください。例えば、毎日誰かがうるさく「洗濯をしなさい」と言い続け、1日でも休もうとすれば「そんなこともできないのか」と否定されるとします。これではただの洗濯でさえ、一気に一日のうちでいちばん楽しくないことになってしまうでしょう。

―勉強を楽しくするのもつまらなくするのも、環境次第―

子どもたちが勉強に関して置かれやすい状況はこれに似ています。「勉強しなさい」と言われ続け、「今日は勉強したくない」は認められない。勉強をしているうちに分からないところが出てきて手が止まってしまい、どうにもこうにもならなくなる。その上で、テストの点が悪いと怒られ、自分ではがんばったと思ってもほめてもらえない。

こう考えていくと、勉強が楽しくないと感じるのは、勉強がもつ本質ではなく、そのまわりの環境にあると言えます。学力を伸ばす環境とは、次のようなものになるでしょう。

■自分を認めてくれる人が周りにいる。

■どんな学習が自分に必要なのかを教えてくれる人がいる。

■自分のペースで勉強ができる。

■分からない点が解決できる。

やった分だけできるようになる実感がある。

こんな環境で継続的に学習に取り組めば、学力が伸びないはずがありません。いったん学力がつけば、子どもは「もう少し勉強してみよう」という前向きな気持をもつようになり、少しずつ高い目標に向かって勉強に取り組めるようになっていきます。

―楽しい勉強は、強制から始まる―

話を戻しますが、一般的に、子どもにとって勉強は楽しくないものです。また環境さえ整えば楽しくなるものでもあります。ただし、楽しい勉強に進むのはなかなかハードルが高いと言えます。「勉強してみるか」という気持ちをもつようになるには、少しばかりの心のパワーが必要なのです。意思の強い人というのはそれほど多くはないもので、「勉強しなきゃ」「でもやれなかった」の繰り返しが続くことになります。

そこで大切なのが、無理やり勉強を楽しくさせること。つまり、ある意味強制的に、伸びる環境の中に子どもを置くことです。そんな強制は、意外に子どもが喜ぶものでもあります。明るく前向きに勉強を強制されることは、大きなきっかけとなるものです。

―eトレは勉強が楽しくなる要素がいっぱいです―

子どもたちは、大人が思う以上に「勉強はした方がいい」ということを理解しています。そして、勉強をさせるという意味で、eトレはぴったりな仕組みです。

eトレには勉強に取り組んだときに続きやすい要素をたくさんもっています。1枚のプリントにかかる時間は5分から10分。次のプリントをもらいに来るたびに、こまめに生徒にコミュニケーションをとっていきます。自力で少しずつ理解が進んでいく、そんな実感も得られます。「分かるようになってきた」は次への最大のモチベーションとなり、良いサイクルが生まれてきます。

私たちは、個々の状況に合わせて、学力が伸びる学習を示すことが講師の役目であると考えています。そしてeトレで、明るく、前向きで、効果的な学習の場を実現していきます。